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 理事長プロフィール





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■ 冤罪を生まない社会の実現を






FMラジオ番組
「まきの聖修の、出せ静岡の底力」













冤罪を生まない社会の実現を

─── 袴田事件からの教訓 ───

[2014.4.25]



冤罪事件は「権力犯罪」である

 去る4月22日、袴田巌・元死刑囚の弁護団および支援者は、法制審議会に対し、検察が全ての証拠を開示する制度の法制化および被疑者取り調べにおける録音・録画の法的義務化を求める要請書を提出した。

 記者会見で袴田巌氏の姉の秀子さんは、「袴田事件のようなことが2度と起きないようにしっかりと議論してほしい」と話していた。

 私は、現役議員時代から「袴田巌死刑囚救援議員連盟」の会長として袴田氏の支援活動を続けてきたが、かつて羽田内閣で法務政務次官を務め、また民主党政権時には弾劾裁判所裁判長を歴任した者として、現行の司法制度に対し、以下の改革案を提起したい。


T.冤罪防止の為の第三者機関の設置

 冤罪とは、国家権力が主権者たる国民の人権のみならず人生をも奪い去る極限の所業である。

 あらゆる冤罪事件は、単に担当公務員の過誤として済まされるべきものではなく、明らかに「権力犯罪」として断罪されるべき事象に他ならない。

 従って、検察でも判事でもない第三者機関による権力犯罪の監視が必要である。


U.弾劾裁判所制度の是正

 本来、弾劾裁判所とは、立法府の国会が、司法権力をチェックし監督するための機能であった。

 しかしながら実際には、弾劾裁判所や訴追委員会の事務方は、最高裁からの出向組が一切を取り仕切っている。当然の帰結として、彼らは裁判官の利益となる方向へ物事を進めることになる。

 その結果として、裁判官の弾劾制度が空洞化し、司法の堕落がもたらされている。常識の通用しない判決や冤罪は、こうした土壌から生まれることになる。

 国民の利益を考えれば、最高裁から弾劾裁判所への出向制度を禁止し、立法権と司法権は分離独立して、相互に監視し合う関係にならねばならない。


V.判検一元制による司法の是正

 裁判所と検察には「判検交流」という人事交流制度がある。毎年数十人の判事が検察に出向して起訴状を書き、逆に同じ人数の検事が裁判所に出向して判決文を書く。そうして互いに身内意識ができる。そしてこれが裁判所と検察との癒着をもたらし、数多くの冤罪を生む温床となっている。

 我が国においては、「三権分立」とは名目に過ぎず、司法権と行政権とが一体となった前近代的制度に他ならない。

 本来、国民の利益を考えれば、「判検交流」などは全廃し、司法権と行政権は分離独立して、相互に監視し合う関係になければならない。


W.司法と行政権力との癒着の是正

 我が国ではいくら行政訴訟を起こしても、行政側が証拠を提示しない限り、住民側の敗訴となる。そのため、行政訴訟で住民側が勝つ確率は約10%に過ぎないが、これは先進国ではあり得ない数字である。

 ほとんどの先進国では、行政側に証拠開示義務があり、行政側に落ち度が無いという証拠を提示出来ない限り、住民側の勝訴となるのが通例である。

 そもそも行政訴訟制度は、行政の適法性を支える最終手段である。これが形骸化するならば、行政の独裁を容認することになってしまうのである。


X.憲法裁判所の設置

 オーストリア、イタリア、ドイツ、トルコ、ユーゴスラビア、フランス、ポルトガル、スペイン、ギリシャ、ベルギー、韓国といった国々には、みな「憲法裁判所」がある。

 しかしながら我が国には「憲法裁判所」は無く、あくまで既成の裁判所の司法判断の中で違憲訴訟の裁判もやるという形をとっている。ただし、このような既成の裁判所の場合は、「憲法違反があって、それで損害を受けた」という「事件性」がなければ、法律の憲法違反を扱うことが出来ないことになっている。

 一方、「憲法裁判所」の場合は、事件にならなくても、「これは憲法違反だ」という訴えを、市民が起こすことが出来るのである。

 我が国の場合、国民にとって主権を行使する方法としては、現在のところ、選挙権しか無いけれども、「憲法裁判所」が設置された場合は、国民は司法を通して直接的に主権を行使し得ることになる。



 袴田事件が見直されるようになった今こそ、こうした権力犯罪を再び生み出さない社会の実現に向けて、司法改革の議論を進めるべき時であろうと考える。









《財団概要》

名称:
一般財団法人 人権財団

設立日
2015年 9月28日

理事長:
牧野 聖修
(まきの せいしゅう)




 定款(PDFファイル)




《連絡先

一般財団法人
人権財団本部
〒100-0014
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