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理事長プロフィール
Our Policy
■ 人権財団創立にあたって
■ 国家とは何か
■ 国家とは何か A
■ もう一つの「国連」の創出を
■ 国境を越えた民衆法廷運動へ
■ 所得の再分配より「資産の再分配」を
■ 崩壊する世界経済の再生に向けて
■ 「貧困根絶宣言」に向けて
■ 「貧困根絶宣言」に向けて A
■ 憲法に均衡財政条項の明文化を
■ 国家財政を主権者たる国民の手に
■ 抜本的な司法改革に向けて
■ 冤罪を生まない社会の実現を
FMラジオ番組
「まきの聖修の、出せ静岡の底力」
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国家とは何か
─── 「国益」とは無関係の一般国民 ───
[2014.4.1]
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クリミアに進駐するロシア軍 |
PHOTO: (C) LEUTER |
ルール無用の国際社会
現在、クリミア編入を強行したロシアとそれを非難する西側の対立は緊張を増しており、世界情勢は一触即発の気配が漂ってきている。
米国は「国際正義」の名の下にロシアを強硬に非難しているが、ロシアはロシアで、クリミアの独立と対露編入こそが「国際正義」だと考えている。
ロシアから見れば、西側諸国がコソボでやった事と同じだから問題ない、ということになる。
2007年のコソボ独立問題は、NATO軍がユーゴに直接武力介入することによってコソボをユーゴから独立させたという、国際法を完全に無視した行為であり、当時ロシアと中国は猛反対していたのだった。
たとえ「人権」を大義名分にしていたとはいえ、当時のNATOがやったことは武力による主権侵害に他ならず、今のロシアのクリミアに対する侵略行為と大差ない。
ただし、今回のクリミアへの侵略によって、ロシアも「同じ穴の狢」に成り下がってしまった以上、今後かりにNATO軍がチェチェンに進駐し、チェチェンがロシアから独立してEUに編入されたとしても、ロシアの立場としては一切文句を言えないことになる。
外交とはこのように、相手の行動を逆手に取って進めてゆくべきものである。
我が国は米国の核の傘に入っているため、米国の外交政策に追随せざるを得ない制約があるが、本来ならば対米従属外交から脱し、フリーハンドの自主独立外交が可能な国にならなければならない。
そうすれば、「コソボ方式」も「クリミア方式」も認めた上で、チベットや新彊ウイグルの中国からの独立を支援するという外交戦略もあり得たはずである。
今や国際社会は、ルールも正義も関係なく、純粋に軍事力のみが有効な原初的国際政治モデルに回帰しつつあると言えよう。
覇権主義国家の脅威
一方、米国のオバマ大統領は、かつて「米国史上最悪の大統領」と評されたカーター大統領の外交戦略を踏襲している。
カーター大統領の70年代後半は、米国がベトナム戦争の傷を抱え、世界中から米軍を撤退させて、内向的な政策へとシフトしていた時期であった。米国の国際的指導力は失われ、「世界の警察官」としての役割を放棄したかに見えた。
その結果、世界赤色化を目論んでいたソ連が、第三世界諸国を標的に食指を伸ばし、アフリカや中南米の国々がソ連の傘下に入り、中東ではアフガニスタンがソ連に侵略されるなど、西側諸国にとって危機的な世界がもたらされた。
これらは、当時の米国が誤った外交メッセージをソ連に送ってしまった結果であった。
そのカーター大統領と同様の過ちを、現在ではオバマ大統領がやっている。
イラクやアフガンからの米軍の撤退、外交よりも内政を重視する姿勢、等々によって、明らかに米国の国際的指導力は弱まりつつある。
それに加えて、米国が世界中において各国の主権を無視して行っていたスパイ活動に対する欧州諸国の反発は大きく、米国は国際的にも孤立状態にある。
こうした地球規模での「力の真空状態」の出現に呼応して、中国が世界における覇権を狙っている。
かつてソ連が世界中でやっていた事を、今度は中国がやろうとし始めている。
中国による尖閣諸島や南沙諸島への度重なる威力偵察なども、その一環である。
歴史は、間違いなく繰り返しているのだ。
国家について再考すべき時代
現在生じている世界の現実は、国家が追求する国益の為に、個々の一般国民が不幸に追い込まれているという事態である。
「国益」といっても、実際は一部の特権層の利益に過ぎず、大多数の国民には還元されていない。
前にも述べたように、現代社会ではすでに資本主義が行き詰まっている。
資本主義の大量生産・大量消費・大量廃棄といったサイクルは、最早限界に来ている。
そして資本主義の行き詰まりは、民主主義の行き詰まりを意味する。
個々の国民の利害を代弁し得る団体が存在し得ない以上、民主主義も機能し得なくなるのは必然である。
今や民主主義はその機能を停止し、官僚による一元的独裁体制へと移行を遂げた。
ここで、私達が真剣に考えなければならないことは、「国家とは一体何であるのか」ということである。
一般国民にとっては、「オリンピックでいくつの金メダルが取れたのか」という程度の事でしか、国家を意識したり礼賛することもない。これも悲しいことである。
その一方で、情報や交通のスピードは、国境無しの世界を作れるに至っている。
今、国家の在り方を再考すべき時機が来ているのではないだろうか。
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《財団概要》
名称:
一般財団法人 人権財団
設立日:
2015年 9月28日
理事長:
牧野 聖修
(まきの せいしゅう)
定款(PDFファイル)
《連絡先》
一般財団法人
人権財団本部
〒100-0014
東京都千代田区永田町2-9-6
十全ビル 306号
TEL: 03-5501-3413
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