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《 寄 稿 》

新文明構想

 大和一言主 著

『 新文明構想 』 目次













新 文 明 構 想

第 11 回

「空気」のような通貨



    



減価する通貨の発行

 ここから、いよいよ本題に入ります。ここまでは、いわば「前置き」のようなものでした。

 まず、決して破綻しない永続的な経済システムについて、具体的に述べていきましょう。

 すでに述べたように、経済流通の「血液」としての通貨には、時間経過に伴って減価する性質が必要です。

「減価する通貨」(以下、減価通貨)とは、「期間限定の通貨」であり、例えば1年を期限とする減価通貨であれば、365日をかけて徐々に減少し、「1年後に完全消滅する通貨」ということになります。言い換えれば、単利で日歩0.274パーセントずつ目減りする通貨ということです。

 このように期間限定で必ず消滅する通貨ですから、「100パーセント回収可能な通貨」であります。

 また後でも詳述しますが、減価通貨は、紙幣や硬貨といった従来のような媒介物は一切存在せず、全ての取引がネットワークを通じてホストコンピューターで一括管理され、利用者は磁気カードのみを用いて支払いの決済をします。

 したがって、発行し放しの無責任な通貨とは異なって、総量の完全コントロールが可能であり、インフレやバブルにはなり得ません。

 ちなみに減価通貨は、受け取った日の内に使用するならば、全く損することはなく、従来の電子通貨と変わりません。

 ただし、1年を期限とする減価通貨の場合、最初に10万円を受け取ったとすれば、次の日から毎日274円ずつ残高が減ってゆくことになります。そして、365日後には残高がゼロになります。



「空気」のような通貨の必要性

 なぜこのような煩雑でややこしい通貨が必要なのかというと、実質上、「無限に発行可能」な通貨であるからです。

 無限に供給された通貨は、「空気」のような存在として社会全体に流通します。

 そもそも空気は、宇宙全体から見れば極めて稀少で貴重なものであり、かつ人間にとって最も必要な存在であるにも関わらず、誰もが「当然あるべきもの」と見做しており、「タダで手に入るもの」と思っています。

 実際には、植物が存在しなければ酸素が供給されず、私達は死滅してしまうのですが、普段は誰も意識せずに呼吸し、当たり前のように生活を営んでいます。

 それは、空気が無限に供給されているような状態だからこそ、そのような生活が可能なのです。

 空気は、必ずしも無制限に供給されているわけではありませんが、人間が普通に生きている限りは、無限に供給されているのと同様です。

 もし通貨というものが、人間が生きる上で必要なものであれば、無限に供給されて当然であるはずです。

 かりに、通貨を独占したいという勢力があるならば、それは人類全体を奴隷として支配したい勢力だけであると言えるでしょう。






    




























































































《財団概要》

名称:
一般財団法人 人権財団

設立日
2015年 9月28日

理事長:
牧野 聖修
(まきの せいしゅう)




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