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《 寄 稿 》

新文明構想

 大和一言主 著

『 新文明構想 』 目次













新 文 明 構 想

第 1 回

日本文化の原点・縄文文化に学ぶ







反グローバリズムの世界的潮流

 欧州のイスラム難民問題や英国のEU離脱に見られるように、今や世界的にグローバリズムに対する各国民の反感が高まりつつあります。

 行き過ぎたグローバリズムに対する反動として各国民のナショナリズムに火が付いたものと見られますが、そのグローバリズムの本家本元ともいえる米国において、反グローバリズムの旗手であるドナルド・トランプ大統領が米国民から圧倒的に支持されている事実は重要です。

 このことは世界の構図が、従来のような主権国家同士の対立図式ではなく、「主権国家 VS グローバリズム」の戦いになってきたことを意味します。

 しかしながら、我が国の自民党政権は依然としてグローバリズムの道をひた走るのみで、グローバリズムに何一つ疑問を持つことはないようです。

 いつまでも大国に気を遣って世界標準に合わせる努力ばかりを続けるのではなく、そろそろ世界に向かって新しい指導原理や価値基準を提示できる国家を目指しては如何でしょうか。



世界に冠たる縄文文化

 近年、考古学の進展によって、我が国の縄文時代の実像が解明されてきました。

 私は、現代グローバリズムを超克する鍵が、日本の精神的・文化的原点である縄文時代にこそあるのではないかと考えています。

 縄文時代は、約1万5千年前から約2300年前まで、1万年以上も続いた世界史上類例の無い「持続可能な社会」です。

 それは「森の文明」とも称されるように、安定した豊かな生産性を有する森林の生態系と人間社会とが渾然一体となった循環系の永続的システムでした。

 森がもたらす山菜、魚介類、木の実を季節ごとに採取し、森に棲息する動物を狩猟するという、自然と人間とが共生した文明でありました。

 また当時の埋葬様式を見る限り、人々がほぼ平等な社会制度を有していたと推定されます。

 自然に逆らうことなく環境に適応できる性質や、分かち合いや譲り合いの「和」の文化、あるいは「足るを知る」生き方など、日本人の精神の原点は縄文文化にルーツがあると言えるでしょう。

 かつて1万年以上もの間、持続可能な社会が地上に存在したという事実は、今後の人類社会にとっての指針となり得るはずであります。



縄文社会の終焉

 縄文時代においても、農業は行われていました。

 ただし当時作られていたのは、野菜や果物や木の実といった保存の利かない作物であり、蓄積が出来ないという意味では、肉や魚と同様のカテゴリーになります。

 ですから縄文社会はあくまで狩猟採集社会に分類されます。

 縄文社会が崩壊したのは、稲作すなわち穀物栽培の大陸からの伝播が原因でした。

 野菜や果物とは違って、米や麦などの穀物は保存が利き、蓄積が可能な食料です。

 こうした蓄積可能な食料は、「財」としての力へと転化します。

 やがて穀物の蓄積の多寡によって、貧富の差が生じ、階級が発生し、支配と隷属の関係が生まれました。

 これが農業社会と呼ばれる段階で、日本では弥生時代がこれにあたります。

 では何故に、人々は豊かな縄文社会を捨ててまで、わざわざ飢饉や天災のリスクを伴う農業社会に移行したのでしょうか。
















































《財団概要》

名称:
一般財団法人 人権財団

設立日
2015年 9月28日

理事長:
牧野 聖修
(まきの せいしゅう)




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